当日は、準備していたお席が足りなくなるほど盛況な会となりました。

ヨシを差し棒代わりにお話してくださる竹田さん。KIMG1020

琵琶湖のヨシを守り、ヨシと共に生きてきた4代目。
ヨシを守りたい、ヨシを繋いでいきたい!という熱い思いがまっすぐに伝わってきて、思わずうるうるしてしまう場面もありました。

驚いたのはヨシの浄化力。
水の浄化、土の浄化、空気の浄化。

ヨシが窒素、リン、二酸化炭素などを吸収して、水・土・空気をきれいにしてくれているそうなんです。
たとえば琵琶湖全体のヨシが1年間に吸収してくれる二酸化炭素は約6000トン!

植物だけの力で、ゆっくりだけど、ほかのエネルギーは使わずにです!

ところが、せっかく汚染物質を吸収してくれているヨシが刈り取られないでそのままにされてしまうと、吸収したものが元に戻っていってしまうとのこと。

それを防ぐには、ヨシを循環させること。
刈り取りの時期が来たら刈り取って、新しいヨシが生える環境を作ること。
そうしてヨシが保全されると、そこに住む小動物や微生物の保全にもつながります。そのために竹田さんは新しいヨシの使い道を常に考えていらっしゃいます。
「西の湖ヨシ灯り展」というイベントも、ヨシの灯りの美しさをみなさんに知っていただくこと、感じていただくことのほかに、新しい使い方を提案・活用することも目的とされていて、今年で9回目になるそうです。

これまでで代表的なのは、やはりヨシ葺きの屋根。
京都の南禅寺をはじめ、日本全国、パリの茶室も手がけられています。

そのほかにもヨシ船やヨシの釉薬を使った焼き物、雅楽で使う笛のリードといった使い方も。

「ヨシで壁を葺く」というのも竹田さんの新しい挑戦で、今回講演が行われた善了寺さんの本堂の壁葺き工事が今まさに行われています。
イベント当日はライトアップされ、とても美しい光景を見ることができました。

太陽が育ててくれた自然な素材を、刈り取り運搬の時の最小限の機械以外は全て手で作業し葺いていく。屋根や壁にすると夏は涼しくて冬は暖かい、やわらかくてしなやかで素晴らしい素材。

地元のヨシで作られた美しいスダレが、安価だということだけで塩素で殺菌消毒された中国のものに取って変わられたり、ヨシが生息する豊かな湿地が経済的に価値がないと判断され埋め立てられてきたり、都会の建築基準法ではヨシを屋根に使うことは禁止されていたりする世の中。

ヨシだけではなく、本当に豊かで大切なものに気付き、守り、繋げていくことが少しでも広がっていけばと、竹田さんの熱い思いをうかがって、本当に思いました。
イベント レポート NPO法人カフェ・デラ・テラ スタッフ 石井